写真掲載版
Waltham riverside maximus 1888
最近、素敵な時計が欲しいなーと思い、調べまくりました。
結果、100年ものアンティークのアメリカ懐中時計に行き着きました。
萌えたポイントは以下の通り、
・機械式機構で、電池が無くても動く
・ムーブメントに彫り物の装飾がある
・文字盤が瀬戸びき
・コチコチ音が素敵
・技術の歴史が感じられる
機械式の時計は電池が無くても動くという点で、ある意味、究極のエコだと思います。ただし、精度については、クオーツや電波には到底敵わない。つまり、趣味ですね。
↑金属表面に複雑で細かい美しいダマスキーン模様が出ている。
100年前のアメリカ懐中時計のムーブメントには、金属表面をこすってすり傷を付けながら模様を描いたダマスキーンと呼ばれる技法がありました。先端がゴムでできたドリルで擦り付けるだけで模様を描いたようですが、詳細は調べきれませんでした。
しかも、一度に10個の時計を同時に模様を施す手動式の機械があったので、美しい模様を同様の品質で大量生産出来ていたようです。作業者はお手本の金型をなぞるだけで出来てしまう。100年前のアメリカの工場はとても効率的だったのに驚くばかりです。
参照元動画(5分59秒〜):https://www.youtube.com/watch?v=ys4ChOWYNy8&t=359s
このダマスキーンは、モデルごとに、会社ごとに異なるパターンがあります。
私の場合はWaltham社の模様が気に入りました。
100年前ぐらいの懐中時計は主に金属板に釉薬を塗って焼成したポーセリン文字盤がメインでした。
中には画像のように金の飾りや色を塗ったものもありました。ポーセリンは陶器よりなので、衝撃に弱く、ヒビ割れやすいので腕時計メインの現代ではほとんど使用されていません。
でも、陶器らしい質感がとても良いです。
コチコチ音はまさに時を刻む音ですね。
その時を刻むテンポは何種類かあって、アンティーク懐中時計はロービートと呼ばれる少しゆっくりなテンポとなっています。このコチコチ音がとても耳に心地よい。
なお、一般にはテンポが速いほど、物理的に安定する(時を刻む幅が細かければ細かいほど一秒間の誤差が小さくなっていく。例えば、0.1秒刻みの1時間の誤差±0.2秒と、0.00001秒刻みの1時間の誤差±0.00004秒とでは精確さにだいぶ差がある)と言われているので、現代の腕時計のテンポはすごく速いです。
物理的な時間の精度を話すと長くなるので、この辺でやめます。
2018-10-31 13:47
nice!(0)
コメント(2)
はじめまして。いい時計をお持ちですね。
私も数か月前からアメリカ製ウォルサムの懐中時計に興味を持っていますが、88マシキマはさすがになかなか手が出ないです。
いつかモデル1888のマキシマかアメリカン・ウォッチグレードが欲しいと思っていますが夢で終わりそうな雰囲気です。
by たつ (2020-05-31 10:01)
ありがとうございます。この'88マキシマは実はムーブメントを削って無理やり16サイズのケースに収めた訳あり品なのです。オリジナル文字盤ではないし、それゆえ値段が安かったです。1888年の16サイズムーブメントは17サイズと呼ばれ若干サイズが大きいので注意が必要です。1888アメリカンウォッチは香箱が金でできているので若干高値ですね。ご縁がありますように。
by spiranthes (2020-09-06 09:18)