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エアリースパイラルの大きさ [エアリースパイラル]

速報

エアリースパイラルの大きさを決める要因を発見した。
水晶板のエアリースパイラルもしくは偏光板による干渉色の円を撮影する際、カメラによっては水晶板の中にエアリースパイラルや干渉色の円が見つからない場合がある。
まして、直径4cmくらいの水晶板に焦点を合わせながら、エアリースパイラル、干渉色の円を水晶板の中におさまるように撮影するなど不可能だ。
しかし、エアリースパイラルや干渉色の円を観察および撮影に挑戦しているうちに、円の大きさが変化することに気づいた。

エアリースパイラルや干渉色の円の大きさに比例関係を持つ要因は、レンズの焦点距離だ。
レンズには、45mmとか、100mmなど焦点距離が書かれている。ズームレンズは15-45mmといった焦点距離をかえられるレンズだ。要は、レンズと撮像素子(フィルム)までの距離のこと。

エアリースパイラルや干渉色の円の大きさを小さくしたければ、焦点距離を小さくする。
逆にエアリースパイラルや干渉色の円の大きさを大きくしたければ、焦点距離を長くする。

推測だが、撮影素子(フィルム)の大きさも関係する可能性がある。一般的なレンズよりも、焦点距離が短い肉眼ですら、エアリースパイラルや干渉色の円を直径4cmの水晶板の内側に見いだすにはかなり水晶板を目に近づけなければならない。
つまりは、画角の問題と思われる。

私が普段使っているカメラはオリンパスOM-D。マイクロフォーサーズ規格だ。フルサイズと比べ、撮像素子は半分。焦点距離はフィルム換算すると常にレンズに表示されている値の2倍になる。

ちなみに、マイクロフォーサーズ規格の不レンジバック(カメラ本体前面と撮像素子の間の距離)は19.3mmとのこと。

話がそれました。

直径4cmの水晶板にエアリースパイラルや干渉色の円をおさめるのに適した焦点距離は少なくとも9mmより小さい物が良い。
OLYMPUS Tough stylus TG-3が焦点距離4.5mmでかつ、カメラと被写体が1cmまで近よってもピントがあうので、おすすめ。


なぜ、エアリースパイラルや干渉色の円の大きさがレンズの焦点距離に比例しているのかは、分からない。物理学者なら、うまく式を組み立てて説明してくれるだろう。


エアリースパイラルの大きさについて言及している論文は下記の通り。









水晶ポイントのエアリースパイラルの観察 (大場 茂・向井知大)





抜粋

こんどは,図 5(a)の配置で,偏光板を置いたライトパネルから水晶の底面までの距離 L を,
0 から 45 cm ぐらいまで順に大きくして,干渉像を撮影してみた。その結果,エアリースパイ
ラルの中央の円弧の大きさや縞の間隔は変わらず,L が長くなると写真に写るライトパネルの
面積(つまりエアリースパイラルの見える範囲)がせまくなっただけであった。このことから,
光源および偏光板と水晶との距離を変えても,エアリースパイラルの形や色にはまったく影響
しないことがわかった。 









 















 要約すると、水晶と、光源、偏光板それぞれの距離はエアリースパイラルの大きさには無関係である、と書かれている。

では、エアリースパイラルの大きさを決めている要因は何か?

私の結論としては、少なくとも、焦点距離とエアリースパイラルの大きさは比例関係である。

推測ではあるが、エアリースパイラルの大きさは画角で決定づけられる。

上記をふまえると、水晶球のエアリースパイラル観察では、水晶球のレンズ効果は、超広角レンズとしての効果だと思われる。球体だと凸レンズだと思われがちだが、ピントを無限遠にした場合は、完全な広角レンズなのだ。

話は変わるが、水晶がブラジル式双晶となっていた場合、右水晶と左水晶が水晶内部で複雑に配置してしまい、エアリースパイラルが不鮮明になる場合がある。場合によっては干渉色の円も失われる可能性がある。ドフィーネ式双晶の場合は水晶内部でゆがんで同じようにエアリースパイラルが崩れる可能性がある。

色々確認してみたい所だが、水晶板を得るには少々お金がかかるので、ゆっくりと挑戦してみたい。




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